・関西電力
・和歌山大学
の3者が8月26日、
・屋上に敷設することで、階下の室内の温度を低減できる保水性パネルを開発した。
と発表したとのこと。
(ニュース記事)
・保水パネルで冷却効果、八幡の閉校小で実験 : 京都新聞
http://www.kyoto-np.co.jp/environment/article/20100826000176
・エコな冷却パネル開発、気化熱使い電気不要…和歌山大・関電など : ニュース・社会連携 : 大学新時代 : 関西発 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://osaka.yomiuri.co.jp/university/society/20100828-OYO8T00395.htm
・森生テクノ:屋上+廃材×水=涼 関電などとパネル開発 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/today/news/20100829k0000e040022000c.html
(関西電力の発表資料)
・プレスリリース -八幡市立八幡東小学校における保水性パネルによる屋上遮熱効果の実証試験結果について- [関西電力]
http://www.kepco.co.jp/pressre/2010/0826-2j.html
上記URL先ページによると、この保水性パネルの詳細は、
・開発の経緯:
3者が2007年から共同研究を進めてきた。
・原料・製造法:
・火力発電所で廃棄される配管断熱材のケイ酸カルシウム
(関西電力では、年間1,000〜1,200tが廃棄されるとのこと)
・セメント
を混合し、製造する。
・構造・機能:
穴(直径3mm〜数nmの細い管が、無数に通っている)の構造を工夫することで、
・高い冷却効果
・質量の軽さ
を実現した。
この構造により、パネル内部に水分を含ませて、水分蒸発時の気化熱により、周囲の温度を低減できる。
・サイズ:30cm四方、厚さ約3cm
・保水能力:1枚あたり1.3L
・実証実験:
・2010年7月に、旧八幡東小学校(2008年春に閉校)の3階屋上に、保水性パネル約1,000枚(1教室分(約85m2)に相当)を敷設し、1日に散水を2回行った。
その結果、敷設場所の階下の室温は、
・同階の他の教室と比較し、
・窓を閉めた状態で平均2.1度低い。
・朝から夕方まで窓を開けた場合(日常の利用を想定)では、約0.5度低い。
・階下にある、2階の教室の温度と同程度。
となったことが確認された。
・「八幡市生涯学習センター」で現在、保水性パネルを用いたベンチ1基を試験設置している。
・今後の展開:
森生テクノと関西電力では、特許を申請中。
早ければ2011年度末に、この保水性パネルを使用した
・クールベンチ
・建物屋根材
の製品化を目指す。
等となっています。
また記事では、和歌山大学システム工学部の山田宏之准教授の、
・「2度の差は体感できる温度で、実用化にめどがついた。
植物を使った〈緑のカーテン〉と組み合わせれば教室の温度はさらに下げられる」
・「パネルの敷設でエアコンの使用を4割抑えられる。
緑化の荷重に耐えられない屋根上でも敷設できるため、実用化の期待は大きい」
とのコメントが紹介されています。
廃棄材料を利用し、屋上緑化よりも設置の負担が軽く、十分な冷却効果が得られるというのは、非常に優れた技術だと感じます。
ただ個人的には、実用化において製品コストがどの程度となるのか、また製品の耐久性(何年ぐらい持つものなのか)が、気になるところです。
※参考
・[1]プレスリリース -火力発電所の高温配管保温材を再生利用した保水性セメント成形材の開発〜リゾート施設「リゾ鳴尾浜」で屋外冷房として実証試験を実施〜- [関西電力]
http://www.kepco.co.jp/pressre/2008/0811-1j.html
・[2]和歌山大学/基本情報[山田 宏之]
http://edge830.center.wakayama-u.ac.jp/teacher/common_disp.php?fid=266
・[3]八幡市立八幡東小学校
http://www.kyoto-be.ne.jp/yawatahigasi-es/
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